立命館守山キャンパス(滋賀県守山市)起工/施工は戸田JV

日刊建設工業新聞(2006/03/10)

 学校法人立命館(川本八郎理事長)が、滋賀県守山市から無償譲渡を受けた平安女学院大学びわ湖守山キャンパス跡地に建設する「立命館守山キャンパス」の起工式が8日行われ、関係者多数が出席して工事の無事完成を祈願した。設計・監理を安井建築設計事務所、施工を戸田建設・東急建設JVが担当し、07年2月末の完成を目指す。総事業費は約30億円。
 この日、午後4時から建設地で行われた起工式には、学校や工事関係者らが出席。神事では、佐野吉彦安井建築設計事務所代表取締役社長が鎌、川本理事長が鋤、施工者を代表して、戸田順之助戸田建設代表取締役会長が鍬を入れ、工事の安全を祈願した。
 直会の冒頭、川本理事長が「伝統ある守山女子高校を継承し、社会に貢献する人材を輩出できるよう発展させていきたい」とあいさつし、来賓の山田亘宏守山市長が祝辞を述べた。続いて、佐野社長が「立命館が掲げる『地域連携・開放型教育』の趣旨に合わせて、新たな活力を生み出すキャンパスに仕上げたい」と話し、戸田会長は「新しい学校が誕生する工事に携われるのは光栄であり、工期内に無事完成させたい」と決意を述べた。
 建設地は守山市三宅町250番地(敷地3万8487平方メートル)。既存の校舎に加えて、高校教室棟(RC造5階建て延べ5055平方メートル)、第一体育館(RC一部S造3階建て延べ3323平方メートル)を建設し、総延べ床面積は2万0076平方メートルとなる。設備工事は、きんでん・東邦電気産業JV(電気)、三晃空調・ダイダンJV(空気調和設備)が担当。
 立命館は、市から1年間借り受ける守山女子高校の土地・建物で4月に立命館守山高校を開校するが、07年4月から新キャンパスに機能を移転する計画。守山女子高校の現1・2年生の生徒は新高校に無条件で移る。公立から私立への高校の移管は国内で初めてという。完成すれば、近接するびわこ・くさつキャンパスとの連携で地域貢献の拠点となることが期待されている。さらに、同キャンパスへの中学校設置準備も進めている。
 □田村亮司JV所長(戸田建設)の話/無事故・無災害で
 「注目を集めるプロジェクトなので、工事に携われることを大変光栄に思う。『使う人の気持ち・目線になって』をモットーに、無事故・無災害に努め、期待を裏切らないような施設に完成させたい」。