二重のさようなら 守山女子高で卒業式 来月から“立命館”

大阪読売新聞(2006/03/02)

 県内のほとんどの公立高校で1日、卒業式が行われ、約1万1400人の卒業生が、新たな未来に思いをはせた。4月から「立命館守山高」として再出発する守山市立守山女子高(北川晴雄校長、守山市勝部)では、同校最後の卒業生180人が、通い慣れた校舎と、およそ半世紀に渡る伝統に別れを告げた。
 式には、卒業生や在校生、保護者ら約620人が出席。北川校長は「社会に弾力的に対処できる豊かな発想と心を持ってほしい」と式辞を述べた。
 これに対し、卒業生代表の佐藤真利子さん(18)は、「母校がなくなると知ったときは、大きな悲しみや怒りを覚えた。在校生は、〈守女生〉としての信念と誇りを持って、残りの学校生活を送って下さい」などと無念さをにじませた答辞を披露。卒業生の中には、ハンカチで涙をぬぐう姿も見られた。
 守山女子高は1959年開校で、卒業生の総数は1万1414人。同女子高の定員割れなどに苦慮していた市が立命館と協議し、昨年5月、運営移管が正式に決まった。立命館守山高は2007年春、同市から無償譲渡を受けた平安女学院キャンパス跡地に移転する予定。