守女、最後の卒業式 4月から立命館守山高に

京都新聞(3/02)

 学校法人・立命館(本部・京都市)に移管され、4月から立命館守山高となる守山市の市立守山女子高で1日、最後の卒業式が行われた。卒業生たちは、思い出の詰まった「母校」がなくなる寂しさをこらえきれず、涙で学舎に別れを告げた。

 同高は1959年の創立で、今年の卒業生180人を加え、計1万1414人が巣立った。

 体育館での式には、卒業生と在校生、保護者の620人が出席した。祝辞の中で、山田亘宏市長は「移管問題では、皆さんに心配と負担をかけた。高校生活の苦い思い出になっただろうが、マイナスととらえず、プラスの経験として生かしてほしい」と述べた。

 在校生代表の送辞を受け、前生徒会長の佐藤真利子さん(18)が「母校がなくなると知り、大きな失望と悲しみがあった。最後の学園祭は、学校一丸となって取り組めた。困難な壁も『守女』の3年間で得た力で乗り越えられるはず」と答辞を読みあげた。卒業生の多くは涙ぐみ、ハンカチを手にしていた。

 PTA会長の三品正親さんは「言葉にできない思いがこみ上げてきた。いったんは歴史を閉じるが、残された在校生のためにも、前向きな学校づくりを望みたい」と話した。