市立守山女子高の移管問題:大学跡地の無償譲渡、差し止め請求へ−−考える会 /滋賀

2005/11/09, 毎日新聞

 ◇監査で補助金返還も
 守山市が市立守山女子高を立命館守山高に移管し、平安女学院大びわ湖守山キャンパス跡地を立命館側に無償譲渡した一連の問題で、同市の市民団体「市の財産(守女)を考える会」(西村登志男代表)が8日までに、市に対して補助金返還の実行とキャンパス跡地の無償譲渡差し止めなどを求める住民監査請求を行う方針を固めた。今月下旬に市監査委員に請求書を提出する予定。
 平安女学院大跡地と守山女子高の移管を巡っては、大学側がキャンパスの土地、建物を無償譲渡する代わりに、誘致時に市が大学側に出した補助金25億6000万円の返還を免除。県が大学側に出した補助金8億円のうち、6億1747万円の返還を市が肩代わりした。その上で守山女子高の立命館守山高への移管を決め、キャンパス跡の土地、建物を高校校舎として立命館側に無償譲渡した。
 監査請求では、(1)市から平安女学院大への補助金返還の放棄(2)県補助金返還の市による肩代わり(3)キャンパス跡地の無償譲渡――のいずれもが合理的理由がなく、市の財産が一方的に損害を受け違法として返還の実行や譲渡、支出の差し止めを求める。
 西村代表は「教育現場の裏で、守山市、立命館、平安女学院の3者が不可解な取引を行っている。監査請求を通じて不透明な資金の流れを解明してほしい」と話している。