鹿児島国際大学教職員の身分を守る会(ニュースNo.6)

 

 

鹿児島国際大学教職員の身分を守る会(ニュースNo.6)
2003年8月22日付


第5回口頭弁論が開かれる!


 8月11日、鹿児島地裁で第5回口頭弁論が行われました。夏休みにかかわらず、今回も傍聴席はほぼ満員。 学園側からも「動員」がありましたが、原告を支援する側には、教員・組合関係だけでなく一般市民の参加もありました。

 13時10分に開廷。最初、被告側から教授会議事録、理事会決議録など証拠の原本の提出がなされましたが、これまでに出されていた複本とくいちがっていたため、照合にけっこう時間をとられました。その後、原告が8月11日付けで提出した準備書面の概要について、増田博弁護士から陳述がなされました。田尻・馬頭・八尾の三先生に対する懲戒解雇にはいずれも理由がないことを原告それぞれについて数点にわたって指摘しました。

  原告側準備書面をみたいと思われる方は事務局・小栗までメイル(oguri@leh.kagoshima- u.ac.jp)でお知らせ下さい。ファイルがありますので、送信できます。
 次回の日程は、9月24日に非公開でラウンドテーブルで今後の弁論準備について行われることになりました。そこで、今後の証人申請などの予定が協議される模様です。次回は非公開ですので、傍聴行動はおこないませんが、次々回の口頭弁論の日程が決まり次第、お知らせしますので、よろしくご参集ください。 なお、その法廷の席で、被告=学園側から提出きれている仮処分決定に対する異議申し立てについて、9月末までには決定をだすという裁判長の言葉がありました。

  その後、弁護士会館に会場を移して、報告集会が行われました。増田弁護士、小堀弁護士から本日の口頭弁論について説明がなされ、質疑を交わしました。
 その中で最近でた純心女子大学教員に対する仮処分決定(給与の支払いを認める一方、地位保全の申請を却下)と、国際大三教授事件仮処分決定との違いについて質問がありました。増田弁護士から、普通の解雇事件ではこの純心大学事件のように給与支払いだけの仮処分になることも多いが国際大の仮処分決定は大学における教員の地位にも配慮した「全面勝訴」型仮処分だったことが説明されました。しかし、この仮処分による給与の支払いが今年9月までになっているので、近々10月以降の給与支払いおよび地位保全を求める仮処分を申請する方針であることが表明されました。

  この報告集会には、遠く岩手県から国際大事件と同じように理事会から不当解雇されて、法廷闘争を行っている富士大学の川島先生が参加され、勝利の仮処分決定をかちとったことが報告されました。その中で川島先生は、人事決定などをふくめ大学の自治の意義・内容をひろく知ってもらうこと、実は訴訟を担当した弁護士さんにこの意義を十分にわかってもらうことからはじめることが大切だという指摘がありました。
口頭弁論に先立って、「公正な判決を求める」裁判長あての署名の追加分を鹿児島地方裁判所総務課に、平井事務局長ほか3名で提出しました。

幹事・裁判担当者 小栗 実 (鹿大法文学部)