教授会・大学評議会決議の欠如について

 
学園側準備書面(2002年6月7日)より当該箇所の要旨

教員の任免に関して評議会の議を必要とするのは国立大学の場合である。
私立学校法人ではそれぞれの学則ならびに就業規則など諸規程によるのであって,鹿児島国際大学の場合, 就業規則において「職員(教員を含む)の任免は理事長が行う」とされている。
学則の評議会協議事項のうちの「教員の人事に関する事項」とは,役職人事・教員の割愛・客員教授等に関す ることを指しており,慣行的にも従来からそのような取扱いがなされていた。
職員の懲戒処分に関する事項は,鹿児島国際大学では一貫して理事会事項である。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
学園側準備書面(2002年7月8日)より当該箇所の要旨

申請人らは、今回の懲戒処分が教授会の議を経ていないことを違法であると主張しているが、理由がない。学 則上は、旧学則においてすら、教授会の審議事項のなかに「教員の人事に関する事項」は含まれていない。
教員の懲戒に関する事項は不利益処分であるという特性にもとづき、これを教授会の審議事項とするには特 別な規定条項がない限り不可能である。

国公立大学にあっても懲戒処分について、教援会の誌は必ずしも必要とされていない。私立大学の場合は、教 育公務員特例法の適用を受けないから、最終的には、大学が所属する学校法人の理事会の定める就業規則 に従って、懲戒処分を決するのが妥当であり、神戸地裁判例(甲南大学事件,平成10年3月判決;乙第37の1号 証)、および大阪高裁判例(同上事件,平成10年11月判決;乙第37の2号証)もこのことを認めている。

学校法人津曲学園にあっては、個々の職員に不祥事が発生した場合、その調査については教授会レベルある いは評議会レベル(または理事会自体)で行うことがあるとしても、最終的な懲戒処分の決定権は理事会にあ り、この運用は本学園において一貫して遵守されてきている。

理事会が決定した本懲戒処分の妥当性について、評議会もそれを追認している。

本学の場合、学則における教授会および大学評議会の規定等には、教員の不利益処分に関する条項はな い。「学校法人津曲学園就業規則」の第6条に「教員の任免その他人事に関する事項は、理事長がこれを行う」 (甲第5号証)とあるのみである。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
学園側準備書面(2002年8月1日) の要旨

学園においては、懲戒処分は理事会事項であり、評議会で懲戒処分自体を審議することはできないと主張して いる。