懲罰委員会における馬頭忠治教授の弁明聴聞

乙25−3号証

 

馬頭忠治教授弁明聴聞録



1.日    時:平成13年11月22日 14時〜15時30分
2.場    所:津曲学園本部会議室
3.弁明聴聞経緯

別紙弁明聴聞方針を読み上げ、双方録音をとることを確認後、始まる。

馬頭:まず、最初に確認させていただきたく存じます。この「配達証明」で郵送されました「馬頭忠治教授懲戒理 由書」には、その作成責任者名と作成日時が付記されていませんので、その確認をさせていただきます。さら に、懲戒に関して、この理由書に掲げられている以外の理由があるのかどうかについても、確認させていただ きたく存じます。また、この「懲戒理由書」は、「津曲学園就業規則」の第54条の何項に該当するものと判断され たかについては明示されていませんので、その該当の項について告知いただきたく存じます。
 それについてお答えいただけないみたいですので、以下、「懲戒理由書」の内容について、私見を述べます。

機ァ岫”査の立場を逸脱した越権行為」に関して

1.「懲戒理由書」は、「本学の『教員選考規程経済学部施行細則』の規定によれば、『委員会には主査を置く。 また副査を置くことができる』。したがって、業績審査にあたって最も主導的な役割を果たすべきは『主査』であ る」とされ、「副査の立場を逸脱した越権行為」があったと立件されようとしています。しかし、それはこの「教員 選考規程経済学部施行細則」についての不正確な理解に基づくものだと思われます。「委員会には主査を置 く。また副査を置くことができる」と規定しているのは、この「教員選考規程経済学部施行細則」の「運用上の申 し合わせ事項」であります。この教員選考の施行細則の本則は、「その候補者の担当予定科目に最も関連する 専攻領域から2名」を教授会の議によって委嘱するものと定めています。
 つまり、専門領域から選出するというのが、この「教員選考規程経済学部施行細則」の主旨であり、したがっ てこの「懲戒理由書」がいう主査と副査との立場の相違、とりわけ「副査の立場を逸脱した越権行為」を規定す るものとは考えられません。もちろん、そのような「主査の立場」「副査の立場」についての全学的な合意もあり ません。仮に、そうした「立場」について合意があるとすれば、この規程の本則を変更すべきであるし、教授会で 主査と副査を選出すべきものだと考えます。また、これまでの慣行においても「2科目担当」という公募人事の性 格や多様な専門分野で業績を持つ応募者を選考するという作業が伴う以上、場合によっては、副査がより専攻 領域に近くなり、よって副査が業績評価の役割を主要に担うとか、更には副査が業績評価書を下書きし、主査 と副査の連名で教授会に諮ることもあり得ますし、現にそうしたことがあったと記憶しております。また、主査と 副査は、第1回の教員選考委員会が開催された時に互選されるということからも、この「教員選考規程経済学 部施行細則」は、主査と副査との立場を絶対的なものとはしていないことは明白です。
 つまり、「懲戒理由書」がいう「業績審査にあたって最も主導的な役割を果たすべきは『主査』である」というこ とは、一般的には了承されることでもあり尊重もしておりますが、それは公募の状況や選考の過程において柔 軟に運用すべきものです。つまり、こうした実際の運用上の問題に鑑みれば、「教員選考規程経済学部施行細 則」が「委員会には主査を置く。また副査を置くことができる」という規定を本則でも附則でもなく、「運用上の申 し合わせ事項」にしているのは、至極、当然のことだと思われます。したがって、「懲戒理由書」が「教員選考規 程経済学部施行細則」の本則に照らすことなく「運用上の申し合わせ事項」の文言だけを取り上げ、「副査の立 場を逸脱した越権行為」があったかのように立件され、規程に反するとの「懲戒理由書」の判断は、この細則の 主旨から見ても、また全学的な合意という観点から見ても、とても同意できるものではありません。また、そもそ も「副査の立場を逸脱した行為」とは、どういう行為をさすのか、私には理解できません。本件に関連して、私は 教授会より付託された専門委員として、候補者の業績評価をし、委員会に意見を述べることに尽くしてきまし た。研究業績に関してレジュメまで用意し、客観的な評価を下してきたつもりです。そうすることで、専門委員とし て、更には副査としての職責を果たしてきました。

2.「懲戒理由書」には、「今回の採用人事における主査・副査の選定は、それぞれの研究業績に照らして、極 めて妥当なものであった。なぜなら、客観的にみた場合、原口教授は『経営管理論』の科目で本学大学院経済 学研究科博士課程の担当教授として認定されているのであるから、学部担当教授でしかない馬頭氏よりも本件 審査の主査に適合しているとみるのが自然だからである」とされていますが、本件は1999年度の経済学部教授 会の案件であり、2000年4月の採用を予定するものでした。原口氏が、大学院博士課程の担当教授に任命され たのは、2001年のことです。少なくとも、本件の教員選考委員会が発足し、主査と副査を決める時点では、そう した事実はありませんでした。この「懲戒理由書」がこうした事実に反することまでを援用されるのは、全く公平 性に欠けるものだと言わざるを得ません。なぜ、このような関わりのないことまでをことさら持ち出されて懲戒理 由にされるのか、説明をいただきたく存じます。
また、主査,副査を選出するにあたって、大学院担当者と学部担当者の違いではなく、専門領域で選ぶものだ と考えます。そうした旨を記載した「本学教員選考規程」とその細則を最大限、尊重していただきたく存じます。

3.「懲戒理由書」は「馬頭氏が、たとえ不本意であったとしても、主査の役目を原口教授にゆずり、副査として 教員選考にあたることを了承した以上、その立場をわきまえなければならなかった」とされておりますが、「不本 意」と思ったことはありません。また「ゆずった」わけでもありません。私は、委員会の決定に従っただけです。ま た「その立場をわきまえなければならなかった」という「その立場」すなわち「副査の立場」につきましては、これ までに述べてきましたように、細則の主旨でもありませんし、全学で合意されてはおりません。したがって、理解 しがたいところです。それを「わきまえよ」と言われても、戸惑うばかりです。私自身は「教員選考規程経済学部 施行細則」の本則に則り、専攻領域に近い者として、その職責を誠実に果たしただけです。

4.「懲戒理由書」は「馬頭氏は田尻委員長と結託し」とありますが、そんな事実はありません。いったい、どんな 結託した事実があるというのでしょうか。その根拠や証拠をもって開示していただきたく存じます。

5.「懲戒理由書」は「馬頭氏は田尻委員長と結託して、本来は主査が書くべき『研究業績評価書』を自ら書くこ とを承諾し、当該審査に関する教授会においても、馬頭副査から研究業績評価報告がなされたのである」とあ りますが、審議経過は2000年8月10日付、津曲学園理事長宛の私の私見書でも述べたことですが、次のとおり です。是非とも、その経緯ともども事の次第を受け止めていただきたく存じます。
 結論から先に申し上げますと、副査が研究業績評価を書いたのは、本教員選考委員会第7回委員会と第8回 委員会の決定に基づくもので、決して「結託」してのことではありません。
 詳しく述べますと、まず第3回の委員会では、その業績と経歴から判断して○氏を面接することを、主査を含 め、全員一致で決めました。だからこそ、委員の交代(○○氏から○○氏へ)があったのです。これはまぎれも ない事実です。また3回委員会では、面接において若干の質問をして、本人の就任意思を確認することを合意し て、その会を閉じました。確か、主査は「人事管理論」が担当可能かどうかを聞く、とのことだったように記憶しま す。そして、1月8日に面接が実施されました。この面接終了後、面接に関する意見がなかったので、本学「教員 選考規程」第11条第4項に基づいて票決(無記名投票)が行われました。結果、この案件が可決されました。そ れが第4回委員会でした。その票決(賛成4,反対1という結果)は、選考規程上、何ら問題はなかったのです が、主査自ら「否」を投じたことを明らかにされたことから、紛糾が始まりました。主査のこの言明がなければ、4 対1のまま教授会に諮るという選択もあり得、実際にそうした意見も出ましたが、この委員会では、面接後の投 票という段階になって、主査が「否」と投じたことに批判が集中しました。主査の判断は「人事管理論」の業績が ないことを根拠とされるものでした。しかし、面接において、面接対象者○氏ご自身が「人事管理論」の講義は 担当可能との意見表明をされ、その理由も説明されましたが、そのことについての主査の反論はありませんで した。しかも、投票にはいる前にも自らの意見を何ら述べる努力もされませんでした。そうした主査としての意見 陳述がないままに「否」と投じられた行為に対する批判が出たのです。また「否」と投ずるだけの確信が初めか らあったのなら、なぜ面接することに同意し、委員の交代も了承されたのか、などの意見が出ました。こうした段 階に至って、主査の反対が出たために、委員会は新たな対応を余儀なくされたのです。議論の末、第5回委員 会では更なる○氏の研究業績を検討することになりました。そして、この委員会の終了後、主査と副査は共同 で○氏の研究業績の選定にあたりました。しかし、第6回委員会では、予定された研究業績について検討できま せんでした。それは、主査が委員会にも委員長にも諮らずに、担当職員に指示して業績審査する予定の研究 論文のコピーを副査に配布することを差し止めたこと、それは消しようのない事実ですが、そのことが問題にな ったこと、更に主査はこれまでの見解とは全く異なる、○氏の研究業績は0.7本であると言明されたことで、委 員会が紛糾したからです。また、この委員会では、研究業績の教授会報告が議事になりました。この件に関し て、主査は「教員選考委員会の決定(賛成4,反対1)を尊重した業績評価書を書けない」と明言されました。委 員会は、この主査の言明を受け、新たな対応を迫られたのです。更に、第7回委員会では、主査より数ページに わたる○氏の研究業績評価が出されました。それは、これまでの委員会での議論を踏まえたものではなく、ま た主査としてのこれまでの発言(「労使関係論」としてはよいとか、面接に賛同されたこと)とも異なるものでし た。更に、本学「教員選考規程」第11条第4項に基づいて行われた委員会決定、すなわち「可決」という事実を 無視されるものでした。したがって、この主査の研究業績は、委員会の報告書とはなりませんでした。こうした事 態の中で、業績評価書をどう書き、委員会に報告するのかが大きな問題となりました。副査単独による研究業 績評価書は避けた方がよいとの意見があり、業績評価書を連名にするか、それとも主査 副査を交代するか のどちらかの案しかないとの委員会の判断から、その旨を主査に打診し、次回委員会までに検討されるよう託 しました。そして、第8回委員会では、この委員会の打診を主査は拒否されたので再度検討し、その結果、副査 が業績評価書を書き教授会に報告せざるを得ない、という結論になりました。また、こうした事態に対して、教授 会で何か質問があれば、主査は口頭で反対であったことの旨を伝えることとし、そのことを主査も了承されまし た。
 以上、長々と委員会の内容を紹介しましたが、それはこうした審議経過を紹介することで、「(私が)委員長と 結託して‥…‥『研究業襟評価書』を書くことを承諾した」との「懲戒理由書」の指摘が、全く事実に反するもの であることがご理解されるものと信ずるからです。また「懲戒理由書」は、「このようなことは、本学の人事案件に おいて、全く前例のないことである」との認識を示されていますが、以上説明しましたように、委員会は時間をか け、労力をいとわずに真摯に検討し、苦渋の選択として副査による報告を決定したのです。このこともご理解い ただけるものと信じます。

6.「懲戒理由書」には、「審査教授会には、原口主査からも別の『研究業績評価書』が出されたので、二つの評 価書が示されることになった」とありますが、主査の業績評価書は教員選考委員会が承認したものではありま せんし、委員会の票決結果(「可」という事実)を尊重し、かつそのことを反映したものでもありません。また、主 査と副査にあたっては「経営学」の対象と方法について、更には「労使関係論」の学問的性格,当該科目の前 任者の考え方(片山一義氏のシラバスによる)との関連などについての認識上の違いはあるとしても、主査は最 初は「労使関係論」としては評価し、面接することに同意もされてきました。それが、ある段階になって、つまり第 6回とか第7回に至って、○氏の「労使関係論」としての研究業席は0.4であるとか、「人事管理論」「労使関係 論」として通用する論文がない、との主張をされるようになったのです。そうした経緯を省いては、主査の業績評 価書の何たるかは語れません。こうした業績評価書が2000年2月22日の教授会で主査が配布された文書なの です。主査の研究業績は、こうした経過と性格をもつものであることを、是非とも認識いただきたく存じます。

7.「懲戒理由書」は、「いずれの(すなわち主査か副査かの)評価が妥当なものであるかについては、本人審問 題に関する『調査委員会』の報告において、『主査の評価の方が大筋において妥当性をもつ』という結論が得ら れている」とありますが、その「調査委員会」の報告の詳細を開示していただきたく存じます。特に、教員選考委 員会の一連の審査手続きについて、この「調査委員会」がどのように判断されたかについて、明確にご教示して いただきたく存じます。

8.「懲戒理由書」は、「馬頭氏は、主観的確信に基づく狭隘な視点から」とありますが、何を根拠にそう断定され るのか、私には納得がゆきません。私は、自らの学問的良心に従い、かつ本学の規程を尊重し、また慣行さら には前任者のこの科目に対する考えも大切にして、本学の研究と教育の発展に最適な人を採用しようと努力し てきました。

9.「懲戒理由書」は、「主査に対抗しつつ、自己の評価を是とする方向で、自ら「主査」であるかの如き言動に終 始している」とありますが、そのような事実はありません。まず、対抗する意図もなければ、その必要もありませ ん。自らの意見を実直に述べていくことが本分だと自覚し、そのように努めてきました。しかも、「是とする方向 で」と言われますが、是とするかどうかは委員会が合議のうえ決める事柄であると認識しております。それに、 私にはそんな権限もありません。また、「自ら『主査』であるかの如き言動に終始している」との指摘ですが、そ のような事実もありません。専門領域に近い者として積極的に発言し、意見を述べたことをそのように捉えられ るとしたら、いったいどんな発言をしたらよいかわからなくなります。したがって、私の副査としての言動が「教員 選考委員会を混乱に陥れることになった原因である」と断定されておりますが、とても承服できるものではありま せんし、そんな事実はありませんでした。

10.更に「懲戒理由書」は、副査の言動は「選考委員会に対する教授会の信頼を裏切る越権行為であった、と 言わざるを得ない」とされていますが、それは明らかに誤認です。なぜなら、この委員会の「可」という結論、およ び研究業績評価書は教授会で承認されたからです。つまり、教授会は信頼したのではないでしょうか。私も教 授会の付託に応えることができ、安堵した次第です。また、先に述べましたように「越権行為」と言われるような 主査と副査の立場の相違は、本学の「教員選考規程経済学部施行細則」の規定の主旨になじまない考え方 で、実際、そうした相違に関する教授会の合意もこれまでありません。
 以上、「懲戒理由書」は、私の言動を「副査の立場を逸脱した越権行為」と断じられますが、そうした事実は生 じようがなく、また私は専攻領域に近い専門委員として誠心誠意努めてまいりましたので、そうした「逸脱した」と の判断につきましては、承服できるものではありません。また、本件と関わりのない事由、すなわち主査が大学 院博士課程の教授だということまで持ち出され憶断されるのは、決して公正な判断とは到底思われません。

供キ◆嵒堙切な議事運営に対する共謀的行為」について

 先に紹介しました委員会の事実経過が示すとおり、「共謀的行為」という事実はありません。「公募科目内容を 勝手に変更した」とされていますが、それは事実に反します。いつ、どのように変更したのか「懲戒理由書」は定 かにしていませんが、決して指摘されるような事実はありません。
 「懲戒理由書」は、「委員会の結論は、第4回委員会での投票で一旦出されたにもかかわらず、第8回まで延 長して結論を変更しようと企んだこと」とされておりますが、それはどういうことを指されてのことでしょうか。第4 回委員会で票決された結論は、面接者の○氏が「可」ということです。4対1で可決されたのです。この結論をど う「変更しようと企んだ」と言われるのでしょうか。委員会は「可」を「否」という結論に変更しようと企んだと言われ るのでしょうか。そうした企みようもないことを「企んだ」と言われるのであれば、それは事実に反します。
 更に「懲戒理由書」は、「『主査に辞任を強要し、あるいは副査の評価書への連名を迫ったりしたこと』など、常 識では考えられない不当な議事運営がなされており」とありますが、そうした指摘されるような事態につきまして は、,脳匆陲靴泙靴唇儖会の審議経過を斟酌して判断していただきたく存じます。決して「強要」はしておりま せん。また、私が主査の辞任という動議を委員会に出したのは、職員の仕事を差し止めるという前代未聞の主 査の行為に対して、その責任を主査に取ってもらいたかったからです。そうした「差し止めた」という事実につき ましては、すでに理尊会でも確認されていることだと推察いたします。また「連名を迫ったり‥‥…不当な議事 運営」との判断ですが、では委員会として連名と交代の他にどんな選択肢があったとお考えなのでしょうか。置 かれた状況の中で、やむを得ない結論だったのです。もちろん、主査が委員会の決定(4:1)を尊重した報告書 を書かれると言うなら、全く問題は生じなかったのです。また、無理やりに「連名を迫った」というのではなく、主 査に打診し、時間をかけてもらって主査の判断をお願いしたのです。
 また「懲戒理由書」は、私が「田尻委員長の不適切な議事運営を一貫して支持し」とありますが、これまで△ 説明してきましたように「不適切な議事運営」が行われたのではなく、私も含め、常に委員会で議論し委員の合 意をつくり、適切に問題を処理しようと努力してまいりました。また「一貫して支持し」とありますが、それは事実と 異なります。委員長とは、面接の第2候補者の選考や私の動議に対する処理など議事運営においてなど、一致 できなかったことがあり、したがって「一貫して支持した」との判断は、事実と異なります。
 また「委員長と協力して主査の辞任を要求したことは、議事運営の不条理さを増幅させる結果を引き起こし た」とされていますが、それは事実ではありません。すなわち、委員会で検討する予定になっていた研究業績の 写しの配布を主査が独断で差し止めたという事実を委員会に出し、委員にももとる行為だと批判し、委員交代 の動議を出したのは私で、その動議を取り下げるように示唆されたのは委員長でした。これを「協力」と言われ るのでしょうか。
 以上、説明しましたように、私が委員長を「一貫して支持し」協力することで、「議事運営の不条理さを増幅させ た」とか「委員長と副査が結託する形で異常な議事運営が遂行された」といった指摘は事実ではありません。従 いまして、「副査はこの点について、委員長と同等の責任を負うべきである」と「懲戒理由書」はされますが、責 められるべき問題はなかったと考えます。

掘ァ岫7从儚愽教授としての見識の欠落」について

 私の研究業績評価書の内容は「『人事管理論』と『労使関係論』を切り離して考えることの問題点」があり、合 理的根拠を欠いているとの判断ですが、それは委員会での話し合いの結果、そうした評価書を書いたのです。 自らの見識で切り離したのではありません。また、この「人事管埋論」と「労使関係論」についての私自身の見解 や、○氏が「人事管理論」担当可能だと判断した理由については、2000年8月10日付、理事長宛の私見書のと おりです。また、「人事管理論」を削除はしていません。そのことは、教授会での教員選考委員会の経過報告か らもご理解いただけるものだと思います。
 更に「採用候補者の研究業績と公募科目との適合性に関する判断に欠点あり」とのことですが、私は「労使関 係論」の学問的性格、更には当該科目の前任者の認識も踏まえて採用候補者の研究業績を評価してまいりま した。ここで、再度、教授会に提出しました研究業績についての結論だけを報告させていただきますと、それは 「労使関係論(政府,資本家・経営者,労働者・労働組合の利害関係,対立関係,協力関係などを分析対象と する‥‥‥『経営学辞典』藻利重隆編,東洋経済新報社。662頁)の研究者として、○氏が本学の『労使関係 論』の担当教授に適任であることをここに報告する」というものです。公募科目の「労使関係論」を辞典が説くよ うに捉え、採用候補者の研究業績を判断することのどこに「欠点」があると言われるのでしょうか。
 また、「懲戒理由書」は、「大学設置者議会の考え方」を援用されていますが、いつの審議会のものでしょう か。お尋ねいたします。と言いますのも、1991年に大学設置審議会の答申が出され、大学設置基準は大綱化さ れたからです。周知のとおり、この設置基準の大綱化によって、個々の大学はそれぞれの理念と目的に基づ き、自由かつ多様な形態で教育を実施しえるようになり、一般教育と専門教育との垣根もなくなりました。専門 教育のカリキュラムの内容も現代化,国際的な水準の維持,専攻領域の広がりを求めるものとなりました。つま り、この設置基準の大綱化によって、「懲戒理由書」がいわれるような「必置科目」「準必置科目」というものは廃 止されたのです。それにもかかわらず、「懲戒理由書」は「『労使関係論』という授業科目は、必置科目でも準必 置科目でもなく、経営学科設立条件には直接関係がない」とか「必置でも準必置でもない『労使関係論』で採用 した」と言明され、そればかりかそうした必置,準必置の認識が私には「欠落」しているから、それは「馬頭氏の 学問的未熟さを露呈するものだ」とも言われます。私は、この大綱化を受け、経営学科の充実をはかるべく、新 カリキュラム作成の委員として努力してまいりましたので、こうした「必置」とか「準必置」という認識が今となって 示されたことに唖然とするばかりです。「懲戒理由書」はこの1991年の大学設置審議会の答申をどう捉えられて おられるのか、また何ゆえに「必置科目」「準必置科目」という死語となった基準を持ち出されるのか、ご説明い ただきたく存じます。
 更に「懲戒理由書」がいわれる大学設置基準の考え方は、大綱化以前の「経済学関係学部設置基準要項」 (昭和33年)とも異なるようです。いつのどのような大学設置審議会の答申なのでしょうか、お尋ねいたします。 ちなみにこの「設置基準要項」では経済学部として経営学科を組織する場合の授業科目として、「労使関係論」 「人事管理論」は必置科目になっていません。「懲戒理由書」は「『経営管理論』に属する‥…必置6科目のひと つとして、『労務管理論(人事管理論,モチベーション論)』が含まれている」とのことですが、この「設置基準要 項」では、「経営管理論」に属する科目で、必置科目は「経営管理総論」だけとなっています。また、「労務管理 論(人事管理論,モチベーション論)」という考え方も見受けられません。
 また、このでも「主査を除く委員多数の合意をもって、経営学科必置科目である『人事管理論』を削除し」と ありますが、決して削除しておりません。前にも述べましたが、教員選考委員会報告に記した教授会の議事録、 また2000年8月10日付、津曲学園理事長宛の私の私見書を参照していただければと思っております。
 以上で、私見についての言及を終わりとしたいと思いますが、全体を通して、最後に申し添えたいことがござ います。それは、本件は明白ないくつかの事実によって構成されるのですが、「懲戒理由書」では、そうした事実 が十分に確認されていないということです。すなわち、全員一致で面接を実施することにより、そのために委員 を交代した。面接の後、委員会で「出席委員の3分の2以上の賛成」(「教員選考規程」第11条による)で審査の 決定がなされ、「可」という結論(賛成4,反対1)が下された。しかし、主査がこの「可」という結論を踏まえた研究 業績書は書けないと明言された。委員会では、副査が研究業績書を書き、教授会に報告することになった。そ して、教授会でこの委員会案が採択された。こうした事実から成り立っております。
 しかし、「懲戒理由書」は、こうした事実経過を確かめながら、その事態をきちんと受け止めていただけていな いこと。少なくとも、それらの事実についての判断を事実でもって示されていないことに、私は強い不満と不安を 持つものです。また、事態の真相を理解していただきたく、2度にわたる長時間の事情聴取に協力をしてまいり ましたし、理事長宛に私見書も提出しましたが、「懲戒理由書」では、その多くが確かめられておりません。更に は、こうした教学と人事に関わる重要な案件が、教授会でも評議会でも議論されることなく、「懲戒理由書」が理 事会の責任で出されたということについても、大学の自治を損なうものと危慎しております。また、教学に関わる 問題を懲戒の対象にされたことにも驚いています。また「懲戒理由書」は、教授会の合意のないことや本件と関 わりのないこと、更には廃止となったことまでを持ち出され、それらを懲戒理由にされております。
 以上,この「懲戒理由書」は、正確な事実認識に基づかない極めて客観性に欠くもので、公平かつ公正な判 断を下されているとは到底思えません。以上です。

野村:読んだもののコピーはいただけませんか。
馬頭:もちろん提出しますが、誤字もあるので、そのことを認めてもらえるなら提出したい(原稿提出)。
菱山:確認させてもらいたいのですが、あなたと問題調査委員会で2回にわたって主なところは議論しましたし、 あなたの言われることは大体承知しております。確認だけさせていただきたいと思います。
 主査と副査との間の関係をあなたは同格であると、いろいろなことで、つまり今までやってきた自分の業績だ とか、そういうのを勘案すると自分の方がむしろ主査に値すると考えている。言葉遣いはともかくとしまして、そう いう主旨の発言がありました。主査と副査との選定ですね。つまり「学会の所属や業績からいって、私が主査を しても絶対おかしくなかった、と自負しております」と言っております。第4回調査委員会でのあなたの証言である 「主査も副査も専門委員としては同格である」というのは、「教員選考規程」の本則からいっていますね。そして 「私が原口先生に主査を譲った」というのが、第1回選考委員会の結果であると言っていますね。その時、言わ なかったのですが、「学会の所属や業績からいって、私が主査をしても絶対おかしくない」と自負していますね。 今でも自負していますか。
馬頭:はい。個人の意見としては、そう思っています。但し、これは委員会が決定することで、互選で決めます。 主査と副査は委員会で決めることであり、そういうことも委員会で言いました。但し、それは私の意見で、委員会 でどういう形で決定するかは互選ですので、委員会では私の意見が通らなかった。いろんな意見は出ました。で も、結果としては、主査が原口,副査は馬頭と決定しました。その決定に対しても尊重しています。
菱山:常識論として考えると、規程に問題があります。「教員選考規程経済学部施行細則」に、いま説明のあっ た「委員会には主査を置く。また副査を置くことができる」と、これは運用を決めた細則であるからというので、本 則では専門委員を二人選ぶということが重要であると言っていますが、普通の常識から考えると、そういう専門 委員の二人を選んで、委員会内部の互選という方式によって、誰が主査として適任かということを決めるわけで すよね。手続きとしては、そうでしょう。
馬頭:ですね。
菱山:やはり、この「施行細則」というのは、本則の具体的な施行を決めた細則でありますから、そこで「委員会 には主査を置く。また副査を置くことができる」という言葉は生きているのであって、常識からいうと、いろんな方 法はあるのでしょうが、主査に決まった人は、審査にあたって主導的な地位を持つ。副査はそれに対して補助 的な地位を占めることは、常識論として考えられるのではないかというのが一点ですね。もちろん常識論です。 もう一つは、原口氏は結局、あなたと違って「経営管理論」の専門家と考えている。それで、ここに出てきた「人 事管理論および労使関係論」は、広い意味で「経営管理論」のカテゴリーに入ってくる。その中で「人事管理論」 は非常に重要な科目であるし、それと「労使関係論」が出てくるというのが、普通考えられるわけです。だから、 そういう面から言うと、あなたのご専門よりも原口氏の方が、専門家としては、今回の人事案件については近い のではないか、と我々は考えているわけです。近いというよりも、それに対して本学においては余人に代えがた いような一つの評価をできる方だと考えられるわけです。そういうふうに考えると、主査,副査について、原口氏 が主査をやられたのは非常に自然であると考えるわけです。
 もう一つ、ついでに話しますと、この案件の科目適合性というのがやはり焦点になってくると思います。これ は、問題調査委員会で焦点になったところです。私は、委員会の調査で、両論を併記することにしました。選考 委員会の第1回から第3回までは、原口委員の言い分とその他の委員の言い分が違うのです。すなわち、原口 委員は「選考委員会の第3回において、○○氏は『労働経済』の分野で『経営学』ではないという氏の科目不適 合性について発言したし、第2回の委員会でもその旨の申し出をした」ということですね。ところが、片一方の諸 委員は守いや、そういうことはなかった。むしろ『人事管理論』はダメだが、『労使関係論』はよし、と原口氏が言 った」と考えている。このように、両者の言い分が違うわけです。だから、我々としては、そこはどちらが正しいか というようなことは判定していないのであります。第7回の選考委員会に出された教授会に対する○○○○氏の 業績評価書の草案には「人事管理論および労使関係論」と記されていましたが、「人事管理論」が抹消されてい ます。これについての調査委員会での私の質問に対して、あなたは「これ〔人事管理論の抹消〕を委員長が提 案し、私が折れた」という旨の返答をしています。そういうような経緯はあるけれども、「労使関係論」で○○氏を 採用し、これを教授会に提案されたのは事実ですよね。それが、果たして本当に適当な人事であったかどうか ということが、やはり一つ残ってくるわけです。だから、それが4対1で、多数決で委員会決定だったということだ けではなくて、果たして「労使関係論」として教授会に推薦されたことが妥当であるかどうか、という問題が残って くる。我々は、率直に言って、それに対して疑義を抱いているわけです。そういうところを一つ皮切りに話しまし た。
伊東:あなたは、○○さんはこの講座の研究者として適任だと思っているのですか。
馬頭:はい。応募があった中では最適だと思っています。
伊東:この大学は、大学院をつくるために設置審に合うかどうかをいろいろ検討してきましたね。
馬頭:大学院ですか。いや、僕は聞いておりません。
伊東:いいのですが、学部設立の教授有資格者,大学院の有資格者がありますよね。一番の問題は、科目不 適合なのですよ。○○さんが、経営学科のこの問題の教授として適任であるということが、○○さんのどの部分 から出ますか。今ここには「経営学」の専門家で、ある国立大学の副学長をやっている人に全部読んでもらって いる書類があります。「経営学者として、全く関係ない」となっております。もう一人、経済関係のやはり副学長を やっていた人の鑑定書があります。これも「経済学の社会政策の方であり、経営とは関係ない」。まず、この論 文のどこが関係あるのか。そして、無条件教授になるのに、3つの資格があるのです。そのいずれの賓格にも、 私は○○さんは該当しない。長く私は大学設置に関係した者として、どこにもこれはないと思うのですが、あなた はどこにこの人がこの担当科目の教授資格があると考えますか。今の考えを聞かせてください。
馬頭:説明をきちっとしなければ、もちろんそうですし、そういうことで審査してきましたが、いま急に言われると どこから話をしたらよいかという、ものの立て方ができないです。まず、一つは91年に大綱化され、今の新カリキ ュラムをつくる時に、経営学科‥‥…‥。
伊東:それは、後で関係しますから‥‥‥…。
馬頭:あ、そうですか。
伊東:後で関連しますから‥‥…。
馬頭:はい。大綱化されているということを言いたかっただけですので、話の順序としてですね。それから、私が 教授会報告で出しました藻利重隆という一橋の「経営学」の先生の文言に準拠して読みあげただけです。そうい う根拠であります。それから「労使関係」という概念も、私もいろんな辞典で改めて調べ直しましたし、委員会の 晴も調べて報告しております。「労使関係論」には、二つの大きな流れがありまして、これは難しいのですけど、 一つはアメリカ型の産業組合が形成された'industrial relations'が言われるようになった時の労働組合、あるい はそれを対象にした「労使関係」という問題であります。もう一つは「労資関係」をいうのがありまして、これは学 問的には古くて、戦前からずっとあった議論であります。で、このアメリカの産業‥‥‥。
伊東:それは説明しなくても知っています。要するに、僕が聞きたいのは‥‥‥。
馬頭:いえ、僕が言いたかったのは、そういう歴史を踏まえて、○○先生の研究業績がどこに位置するかという ことを言いたかったのです。私としては、○○先生の業績の中で、○○論に基づく労働過程の階層的編成とい う大きな論文(テーマ)があり、当時ではそういうテーマはありませんでしたので、画期的だっただろうと思いま す。そういう評価をするのは、実は「労使」ではなくて「労資」の時の議論であると。それがそういう時代の研究業 績として、しかるべき評価をされて当然であると考えております。
伊東:眺めるに、使用著作の主要点は「生産部門」です。
馬頭:本で出されたのは、「○○論」と「○○論」です。
伊東:「○○論」と「○○論」です。
馬頭:そうです。その「○○論」と労働の階層的編成によるというところがユニークで‥‥‥‥。
伊東:だから、非常に拡大解釈しても、経済学部の「社会政策論」の中の「労使関係論」である。
馬頭:はい。
伊東:経済学部経営学科の「人事管理論」は、「人事管理論」と「労務管理論」と二つに分かれて、「労務管理 論」のどこに「労使関係論」が出てくるのですか。それと「社会政策」の「労使関係論」とは違うのです。そのことを 混同して無理にひっつけているのではないですか。このことは、専門家が指摘するまでもない。そして、無条件 教授資格というのは、過去5年間で20本以上の関連論文をあげないといけないのですよ。どこにありますか。
馬頭:それは、大学の規則に僕は従って‥…。教授というのは、あくまでも学内の規程にしたがって判断をした のだけれども‥…‥。
伊東:複数にその間題を扱った論文がないのです。そして、20本ない場合には、個別審査にはいるのです。学 位についても。しかし、この学位は「経営学」の学位ではないのです。「社会政策」の方なのです。だから、これ は学位として認められないのです。教育歴は、この人はないのです。それは「社会政策」の教育歴なのです。だ から、設置審に出た時には、この人は科目不適合なのです。あなたに申し上げておきますが、東大を出た有沢 広巳が法政大学において、科目不適合で教授の資格を失ったのです。経済学科の設置審というのは、どんな に厳しいものであるかということが、本学では大学院をつくるときに、非常に苦慮した問題であった。こういう科 目不適合の人を「労使関係論」という名前がそうだから、隅谷三喜男さんがやっている「労使関係論」は経営学 部では通用しないのです。それを採用科目が科目適合性で有資格があるというのは、あなたの学識が問われ るか、私はあなたがまだ学識はあると思うのですが、故意にそれを何らかの目的のためにやっていたとしか思 えない。ついでに、私はあなたが大学設置のことを言われたから、申し上げますが…‥‥‥。
馬頭:いや、大学院ではなくて学部の設置について‥……。
伊東:いやいや、大学院の教授になった原口氏のことをいろいろ言っていることについて、お聞きしますけど・‥ ‥‥‥。
馬頭:そちらがそういう理由を書かれたから…‥。
伊東:あなたの業績書を全部私は持っています。
馬頭:はい。
伊東:あなた、「経営学」の教授ですね。
馬頭:はい。
伊東:科目適合性で、設置審に出して、過去5年間に20本の論文というのはどれですか。
馬頭:はあ、すみません。
伊東:私は、本学の大学院の経済関係をつくるために、皆さんの業績書を見たのですよ。こんなに簡単な業績 で、教授資格をやっている。そうでなければ、新たに外から人を呼ばずに、現行教授で大学院が出来るのです よ。そうでないとならないのです。どれが設置審に出せる関連論文か教えてください。
馬頭:「経営学」ですか。僕は、経営学者として研究論文を書いているつもりです。「経営学」というのは、皆さん はご存知ないかもしれませんけれども、「経済学」を基礎とする「経営学」というのは方法論上に認知されており ます。そういう学派の流れにのっております。僕の書いた論文が引用されております。それから、今の「経営学」 というのは営利、単に企業が対象ではなくて、非営利にたつものも対象とするような時代であります。だから、僕 の「市民事業論」というのは、非営利組織に関わるような問題を考察しているつもりであります。これは「経営 学」の新しい動向だと僕は信じておりますし、MPO市民事業,それからチャリティーというのが「経営学」の対象 にしないというのが、そういうことは合意がありません。まさしく、経営学者のドラッガーがやっていることでして、 私は大学院でドラッガーをやっていまして、ドラッガーをずっとおっているのですが、彼も非営利組織の研究の 大切さ、使命論を展開しています。僕は、それを受けて一種のチャリティーもやっております。そういう意味で、 その研究が「経営学」ではないと言われても、それは見解というか、ドラッガーとか今の「経済学」に対する違い だな、としか言いようがないです。
伊東:アメリカの「経営学」の源流は'public administration'からきたのです。そして、それがケアーに入ったもの だから、私はそれを否定しようとは思わない。しかし、この'public administration'について、あなたの論文にはそ のことを発見することができない。それはともかくとして、科目不適合というのは決定的なのです。それが一つ。 あなたが「承服しない」と言いますから言いますけど、あなたが言った昭和33年の大学設置基準の科目というの は、非常に極めて古い。
馬頭:改正が40何年かだと思います。
伊東:引用されているのは、大綱化直前のものです。それも経営学科のですね。経営学科を独立させたいと思 ったものは、経営学科の「必置科目」「準必置科目」です。そして大綱化というのは、アメリカにおいては設置基 準が百何十種類とあるのです。それで、各大学が独自的にそれぞれ競い合うために、連合して設置基準をつく っているのです。それを日本は一律のものでやった。こういう画一的なものになったという反省から、これを大綱 化した。それは無視していいというわけではなくて、各大学があるいは連合して自分たちの、例えばハーバード とスノウバーは非常にきつい設置基準をつくった。そして、これを尊重するというのは、過去の直前のものを尊 重したうえで、独自の特化したものをつくっていいというもので、それを無視してはならない。この「必置科目」「準 必置科目」というのは、それぞれの学会が出したものであって、文部省がつけたものではないのです。そして、 大綱化の主要なねらいは、教養課程の再編にあったのです。だから、大綱化を行ったから、設置基準の「必置 科目」「準必置科目」のウエイトをなくしていいというわけではない。「経済原論」だって今は「必置科目」とは書い ていないのですよ。だから「経済原論」がなくていいかということは学問の問題に関わる、ということを申し上げた い。私は、あなたの報告書を見て、どこを見てもこれは科目適合性がある、ということを発見することができな い。この問題が、「経営学」の専門家が読んで、「経済学」の専門家が読んで、そして出しているのとあまりにも 違いすぎる。私自身の考えもあまりにも違いすぎる。これは大問題です。
馬頭:はい。いや、だからそこは前提のところが違う、ということを言わしていただきたいのですけれども、「経営 学」の中の「労使関係」をどう捉えるかというといろいろ説がありまして、「企業内労使関係」と明記すると。その 「労使関係論」として区別して、「経済学」でいう「労使関係論」と区別して、「経営学」では「企業内労使関係」とい う言葉を用いるという説もございます。「労使関係」というのは、僕は広い意味での「労使関係」を捉えておりまし た。○○先生がおっしゃるように、そういう関係を分析するものだと。だから、それは広くとっていきますと、「労 働経済論」「社会政策論」でもよし、それから狭く「企業内労使関係論」をとるのであったら、その管理論系列の 「労使関係管理」という、そういう分野がありますけれども、そうなった時に捉えてもいいと思います。そういう意 味で僕は広く捉えて、公募もそういう人たちをとろう。その中で優秀な人を採りたい、と僕は思っておりました。現 に、「労使関係論」で募集したところ、本当にいま先生がおっしゃるように、「労働経済論」それから「社会政策 論」までの人が多かったです。ということは、「労使関係論」というのは、そういう学問だと社会的に認知されてい るものだと思いましたし、私もそういうふうに思っております。それと、前任者のシラバスを使わせていただきまし たが、そういう「企業内労使関係」を扱うのではなくて、広く賃金とか、労働条件とか、そういうものを扱うものとし て、認められていたようです。そのことも踏まえて、広い意味での「労使関係」と私は捉えておりました。
伊東:私は、○○さんが非常に「社会政策」が優秀であれば、「社会政策」の人として複数とっても、複数いても いいと思っています。ところが、審査報告書は経営学科の「人事管理論」にも「労使関係論」にも関係はない。 れを関係があるかのように書けば、これは公文書偽造の罪ですよ。これは重罪なのですよ。あなたのやったこ とは、公文書偽造なのですよ。虚偽記載の疑いがある。そういう科目適合性は、どうでもいいという人事を今ま でやり続けてきたのですよ。私が皆さんの業績を見て、大学院をつくるとき、出来るだけ外から人を入れないで やろうとしたにもかかわらず、それが出来なかった。それは、あまりにも科目適合性で、その適している論文が ないからです。そういう人事が行われていないのではないですか。私が失礼を省みず聞いたのは、そういうあな たの業績についても見られたからです。大学院をつくろうとする時に、皆さんの論文を読んだのです。そのうえ で、私はこれはとても難しいと思ってやった。このことが第一点です。あなたは、この審査書を見て適合性があ る、経営学科の教授として適合性があるとするならば、専門家の「全く関係がない」というのに近いその審査報 告書と突き合わせればいいのに。そして、あなたがこれは何かの目的のためにどうしてもこの人が優秀だか ら、「社会政策」の人だけれども入れたいのだと、講座はこういうのだと、こういうのにしたいというのであれば、 まだですね。しかし、それがないとすると、これはあなたの学識に関わる問題、あるいはあなたは何らかの目的 のために公文書偽造をやった、虚偽記載をやったかどちらかなのだ、という具合に判断せざるを得ないというこ とです。
馬頭:僕は、虚偽記載,公文書偽造というようなことを言われる意識もありません。出された三十何点かの中か らみんなで選んで、最後まで残った人なのですよ。
伊東:それは「社会政策」として、非常に優秀な人ということではないのですか。
馬頭:はい。だから「労使関係」担当可能な人ということで公募して、そういう資格で採ってきました。私自身は、 広い意味での労使関係者・‥‥‥‥。
伊東:それは、経済学の隅谷三喜男さんがやっている。彼に「労使関係論」の本があるのです。そういうものな のですよ。それ自体を拡大解釈すれば関係がある、というのだったら私も認めます。しかし、経営学科のもので はない。
馬頭:だから、経営学科で経営学専門家としての「労使関係」を募集するという合意であれば、そういうことがあ る。
伊東:「人事管理論」で募集したのですよ。
馬頭:いや、それは併記です。二つです。
伊東:だから、併記といっても経営学科でやるのであれば、主管講座であるのは「人事管理論」です。「人事管 理」の中に「労務管理」があり、その「人事管理」と「労務管理」をどう捉えるかというと、「経営学」の立場によっ ていろいろあるけれど、通常の常識から言えば、「人事管理」と「労務管理」は隣同士ですよ。「人事管理」の中 に「労務管理」を含めるか。「人事管理」といえば、通常は従業員の採用,配置,異動,教育訓練,能力開発, 昇任,退職の問題、非常に個別的な問題なのですね。そして、労働者だけについてそれをやる場合において、 「労務管理論」というのが出てくるのですよ。そして、「労務管理」について今申しませんけれども、いろいろな歴 史的にどうなっているかという、労働条件や労使関係がどうなっているかというところの中に「労使関係」が入っ てくるのです。これは「経営学」の一員として言うのと、「社会政策」の労働問題と、まさに隅谷氏は自分の講座 を労働問題に変えたのです。その労働問題の中の「労使関係」と経営学の中の「労使関係」は違うものなので す。その差異がはっきり出ていない。私は、馬頭氏がその差異がわからないことはないと、あなたの論文を見て 思っているのですよ。だから、何らかの目的意識のために「社会政策論」として非常に優秀な○○さんを採りた いという意図でこういう報告書を書いたのだ、というぐらいにしておきます。
馬頭:いや、それはありません。やっぱり出されたものの中で、担当可能者として一番いい判断で、資格でやっ てまいりました。それと、再度申し上げますが、「労使関係論」というものを「経営学」の狭い意味での「労使関係 論」で募集するならば、やっぱり「企業内労使関係」というような形できちっと公募すべきだっただろうし、それか ら現実に応募された方の殆どは、マニュアル本は別にして、研究者は「労働経済論」あるいは「社会政策論」の 人が応募されておられるのです。僕は、「労使関係論」というものは、そういうものだと思っておりました。だから ‥…‥‥。
伊東:「経営学」の人はいないというものなのですよ。だいたい京都大学における経営学関係は、修士が終わっ たという行程がございますが、非常に至難の業ですよ。
馬頭:はい。
伊東:優秀であれば。
馬頭:はい。
伊東:今のこれでだいたいあなたの考えはわかりました。
 もう一点聞きたいのですが、それは委員会が進みました。私は書類だけしか読んでいないのですよ。委員会 が終わりまして、副査がつまりあなたが、(評価書を)書きましたね。それについて、主査の署名を求めました ね。
馬頭:はい。僕が求めたのではなくて、委員会が求めた。
伊東:委員会が求めたということですか。
馬頭:はい。
伊東:あなたの話でもよくわかりました。但し、拒否しますよね。
馬頭:はい。
伊東:その間に、その時に、かなり強い口調で原口氏に署名を求める。その非常に大きな声が、外にも聞こえ ているということ。あなたも大きな声を出したと言っていますね。
馬頭:はい。それはだから連名とか交代ではなくて、先程も申し上げましたように、委員にもとる行為があったと いうことに対して、僕は少し感情を交えた言葉になってしまったということはありますけれども‥‥・‥‥。
伊東:委員長も大きな声を出した。
馬頭:それのことでは、委員長は大声を出されてないと思います。
伊東:いや、最後の署名の時。
馬頭:署名の時は、僕は記憶が定かではないのですけれども、僕自身のことでは、署名のことで語調を強くした ことはございません。そのことで、大きな声を出したという事実はありません。ですから、ここで何回も言いますよ うに……。
伊東:馬頭氏は、恐怖を感じたと‥‥‥…。
馬頭:馬頭氏?
伊東:いや、原口氏。
馬頭:はい。
伊東:ね、そう言っているのに対して、あなたは大きな声を出したこと、恐怖を与えるようなことはなかったのです か。
馬頭:それは、8月の理事長宛に出した文章の‥‥‥‥。
菱山:それは記録というか、録音で残っているのがあるのですよ、問題調査委員会の。これは結局、原口主査 はこういうふうに言っているわけなのです。今おっしゃっているところで、「これには非常に難渋した。他の4人、 つまり全委貴から主査を降りろと、連名しろと迫られ苦しかった。ここで、○○委員が『頭に来る、ねじ伏せても ‥…‥』というような主旨のことを言っていた。やっとの思いで踏ん張り、引き伸ばすようにした。この時は、4人 がかりで私を攻め立ててきた。暴言と脅迫の繰り返しで、この時が一番苦しかった」と言っているわけです。
伊東:事務職員が、それを聞いているのです。
菱山:それに対して、私は質問したのです。○○さん,○○さん,馬頭さん、みんなにこの件について質問しまし たら、あなたはこういうふうに答えています。「怒りました。でも、恫喝はしていません。僕は、やめてほしいと要 求しました」と。
馬頭:はい。
菱山:そういうふうに、あなたは答えています。
馬頭:はい。だから、僕が動議を発したのは、あくまでも研究業績の写しを配布されることをストップさせたことに 対して、僕は動議を出して怒ったのです。なにもあの委員会での議論で交代、主査と副査の交代が委員会で互 選されますから、交代はあり得るという判断だったのです。交代してもいいというのが、実は細則の主旨だという ことで、だから学長の最初の指摘も‥・‥・‥・。
菱山:つまり主査を交代する、主査を降りるということと、それからあなたの書いた評価書に連名をせよ、名前を 書けと‥‥‥。
馬頭:まだ、書いていないです。書いていないです。方法論として二つしかないと、僕はまだその時はまだ‥‥ ‥‥。
菱山:その二つを迫ったわけですよ。そのことを言っているのですよ。
馬頭:はい。
菱山:その時に、あなたが大きな声を出したかどうかと言っているわけです。
馬頭:それは、件が違います。
菱山:うん?
馬頭:動議を出したという点ではありません。同じ会でそういう交代、あるいは署名の議論は出ました。
菱山:うん?
馬頭:もう一つ委員会に出たのは、前の委員会で読む予定になっていた研究業績の写しを主査が事務員を通 じて配布することを独断でストップさせた、ということに僕は怒ったのです。
伊東:それは、前の方でしょう。
菱山:それは前の方。
馬頭:いや、その委員会。
菱山:その後。
馬頭:その後?では、どのあたりの委員会のことですか。8回の委員会?7回の委員会?
菱山:そうですね。問題調査委員会の報告というのをここには持ってきていませんので、第3回問題調査委員会 の記録(資料8)があればいいのですが‥‥‥…。
伊東:事務職員の部分というのは、前の方ですか。そうじゃない?
菱山:第3回調査委員会の時に、あなたは連名せよ、降りろという時に、迫った時に要求はしなかったのです か。
馬頭:いや、だからその迫ったと、そういうふうにきつく言われると困るのですけれども、委員会規程の施行細則 の主旨は互選をする。したがって、主査と副査の交代は規程上可能であると、だからその交代ということもあり 得る。そのかわり、これまでの慣行において、連名もやってきたわけですね。副査が書いて、連名で出すという こともありました。
伊東:あるでしょう。
馬頭:だから、そういうことを要求したわけです。
伊東:全く意見の違う人に連署を求めるということは、研究者間において、可能なはずはない。
馬頭:でも、すみません。委員会の決定が「可」であったわけですよ。でも、それが書けないと言われたら、どうす ればいいのですか。「可」なのですよ。委員会として、規程に従って投票したら「可」と出たのです。「可」というも のを教授会に。
伊東その「可」と書いたものが、あなたのこの公文書、虚偽記載がもとになっているから、あなたが一番罪が あると私は思うのですが‥‥‥‥・
馬頭:いや、違います。その文書は、可否があった後、業績をどうするかという後で書いたものですよ。
伊東:そうです。
馬頭:4回目だからというのは…‥‥。
伊東:だから、記載を見ている原口氏が書けないというのは当然でしょう。
馬頭:いや、ちょっと誤解があるようですが、「可」とやったのは4回目の委員会なのですよ。面接をした後で「可」 と票決して出したのですよ。僕が書いたのは、第6回,第7回の間ですよ。
伊東:それで、署名を求めたわけですか。
馬頭:だから、そういう署名は、僕が最初に副査としての業績評価書を書いて、ここに署名してくださいと言った のではないのです。委員会として、選択肢として、もはや副査と主査を交代するか、連名するかというすべしか ないのではないかと‥‥‥‥。
伊東:だから、あなたがその時大きな声を出して、そして「ねじ伏せても‥‥‥」と、○○さんが騒いでいるので す。
馬頭:「ねじ伏せろ」というようなことを書いていたかどうか、僕は全然記憶していません。なんでねじ伏せないと ‥‥‥‥。今でも、当然の議事と思います。当然の選択だと思っています。施行細則が互選であるということ は、いろんな応募者がいろいろおられる、いろんな研究論文がある。それをどう評価するかということは、どちら が専門に近くなるかというのは、やっている中でしかわからないことなのですよ。だから、例えばこういうことがあ りました。○○先生の論文は、「○○」を引用されます。主査はおっしゃいました。「自分ではこういう論文は評価 できない」と。だから、僕が最初の論文は「○○」で書いていますから、「経営学」の対象について、「○○」をベ ースにして書いたことがありますから、僕はよく理解できますので、僕がそういう業績について、主導的な役割を 果たさざるを得なかったのです。そういうことだと思うのです。
伊東:僕は、○○さんに確かめたのです。「大きな声を出しましたか」と言ったら、二人は出したというのが明記 されています。
馬頭:僕がですか。
伊東:えー。
馬頭:僕が、この件に関してですか。
伊東:えー。委員長も大きな声を出したと。
馬頭:うん、まあ僕は‥‥‥‥。
伊東:それで、原口氏は恐怖を感じたと‥‥‥‥。
馬頭:何で恐怖を感じないといけないのでしょうか。
伊東:だって、自分は間違いだと思っているのに、署名をしろと言われたのですよ。
馬頭:だから、署名用紙が僕はないと思いますよ、そこに。僕が、例えばですね、この判断は書いたものがあっ て、原口先生に「ここに署名しなさい」というふうな何かイメージで、そういうことではなかったですよ。
伊東:あなたが書いたものに、署名しなさい。
馬頭:いや、だってその時は書いてません。
伊東:まだ、書いてないの?
馬頭:はい。
伊東:え?
馬頭:全然書いてませんよ。そんなのまだ書けません。
菱山:あなたは、むしろ「辞めろ」と言ったのではないですか。
馬頭:えー。それはだからこの問題ではなくて、委員にもとる行為があったというその時です。
菱山:「辞めろ」と言ったのではないのですか。
馬頭:だから、この主査と副査の交代とか、連名の問題ではないということを何回も言っているのですけれども、 そうではないのです。だから、研究業績のコピーを職員を通じて差し止めたからですよ。なんでそんなことを‥ ‥‥…。その前は一緒に「これは読もうね」と言って、二人で論文を選定したのですよ。一緒にやって、そのこと について僕は‥‥‥‥。
伊東:それは2回目?
馬頭:違う。5回目の時、終わってそうしようとなった。それは第5回委員会です。違います。
野村:第4回委員会の時?
馬頭:第4回委員会は…‥‥。はい、そうです。投票した後、次の論文の選定をしたのです。はい。それで第5回 にそれをやる予定だったのです。はい。それがなぜか流れてしまったのです。
菱山:馬頭さんの証言(資料7)の23頁‥‥‥。
伊東:この原口主査が、恐怖を感じたところです。文部行政上の専門家に意見を聴取します。そして、…‥‥‥ ‥‥‥‥‥‥…‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥‥<空  白>‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥…‥‥‥‥…
馬頭:脅迫したら、それは大変な問題です。
…‥…‥‥‥‥‥‥<空  白>………‥…‥‥‥‥‥‥……‥…
伊東:その時、この公文書偽造の問題‥‥‥。この○○氏が、経営関係の専門家として有資格者だとおっしゃ るならば、確信犯ですな。
馬頭:前の理事長宛にも僕は書きましたけれども、あくまでも担当可能という判断をしているのですよ。そこは、 ぜひ間違えないでください。大学で募集しているのは、講義担当者です。その担当が可能であるかということの 基準で選んでいるのです。
菱山:それは、あなたが勝手に。
馬頭:いえ、担当可能予定科目ということでです。
菱山:あなたは、そういう主観的な独断でやってもらっては困ります。公募をすると、一般性,社会性を持ってい ます。「人事管理論および労使関係論」という形で公募しているのですからね。前任者がどうであったこうであっ たというような内部事情は、それにアプライする人は何も知らないのですよ。この点は、わかりますか。こういう 時に、採用科目として「労使関係論」で采用するということですよね。前担当者がそのようにやっていたのだとい うことではないのですよ。
伊東:つまり、もし対外的にある応募した人がいて、結果として○○さんがはいった。これは「経営学」の先生で はない、これは「社会政策」の先生だということで、応募した者の中からこういう者を選んだと言っても、大学は 対抗できないのですよ。
馬頭:でも、。
伊東:こんな人事をやって、公募して社会的責任を問われたら、どうするのですか。
馬頭:だから、私の認識は‥‥‥。現実の応募者を見ましても、その「社会政策論」「労働経済論」の人が多か ったです。そういう科目だと理解されているのです。世間的にも、学会等も。そういうふうに、僕は思っておりま す。そんなに「経営学」の学問で、「労使関係」の経営学者以外、応募したらいけないものと社会は受け取ってい ません。だから殆ど、京大の方も含めて「労働経済論」畑の人が多かったです。「社会政策論」もそういうものと して、私は認識しております。応募された人と同じような認識で、僕はこの科目を理解しております。「経営学」の 「労使関係」とおっしやいますけれども、「経営学」の「労使関係」という場合は、これは議論にありますように、 「企業内労使関係」とか「労使関係管理」という形で詩論するというのが今までの慣行です。だから「経営学」の 「労使関係論」というふうに、きちんと「経営学」以外の人たちが応募したらいけないということを、もしもおっしゃ るのであれば、そういう形できちんと応募しないといけなかったのでは‥・…‥・。
伊東:だから「人事管理論」と前に書いてあるのは、そのことなのですよ。
菱山:「人事管理論」ね。
馬頭:だから私もだいたい2科目も担当して、だから組み合わせによってはいろいろある、と社会的に公募した ら思っていただけると思います。
伊東:私の考え方はそういうことです。
菱山:はい、わかりました。
馬頭:それから私自身は、これも確かに業績で「経営学」に属するかという判断はしていません。この前の理事 長宛にも書きましたけれども、「人事管理」も担当可能だということは、僕自身の考えで述べました。一つは○○ 先生自身が、○大で博士号を持っていて、○○さんのところにおられて・‥‥‥‥。
伊東:それは全く関係のない話ですよ。
菱山:うん。
馬頭:関係のない話なのですか。なんでですかね。
伊東:だって、「経営学」の論文を出してない。
馬頭:あっ、そうですよね。だから、僕はそういうふうに理解しながら‥‥‥。
伊東:だから、基準にならないよ。基準対象からはずれている。
馬頭:だから、経営学者以外は受け付けないというふうには、僕は公募されていないと思うのですよ。
伊東:非常に僕などが言う場合は‥‥‥‥。
馬頭:僕は、そういうふうに最初から理解しています。だから、そういう「労使関係」と広く捉えて審査しました。ず っと三十何本ある審査、応募者を絞る過程で、そういう議論は一本もなくて、最終選考者として全員が決めたの です。
菱山:あなたとの話をこのままにしていても、結局は平行線に‥‥‥‥。
馬頭:平行線というか、事実を知っていただきたい。
菱山:納得というのはいかない。
馬頭:納得というか、はい、僕の理解とは…‥‥‥。
菱山:我々の考え方というのは、受け入れないわけでして‥‥‥‥・。
馬頭:受け入れないというか、違うのではないかということです。
菱山:要するに、科目適合性の問題であるとか‥‥‥…。
馬頭:科目適合性の‥‥‥‥。
菱山:その辺をご本人は適合するであろうと、問題ないと議論しても、結局のところは落ち着かないわけなので す。だから、どうしてもあなたは「労使関係論」を広く‥‥‥‥。
馬頭:広く取る立場です。
菱山:それで「経営学」の「人事管理論および労使関係論」の「人事管理論」をとって・・‥・。
伊東:そうですよ。
菱山:採用科目として「労使関係論」しか表にないですからね。そういう形でやって、無理に「労使関係論」をやろ うとなさっているのではないですか。
伊東:これは、もう明確ですよ。
菱山:明確ではないですか。
伊東明確に、経済関係の人員を増やして、経営関係を圧迫するということですよ。
馬頭:はあっ〜。
菱山そういうふうに、我々は考えますので‥‥‥‥・。
馬頭:あ、そうですか。
菱山:これはいくら議論しても時間がありませんので、もう過ぎておりますので、この辺りで切らせてもらいます。
馬頭:わかりました。学長がおっしゃった二つの点とかは、今後言うことは時間がないということですよね。は い、わかりました。
菱山大きな声の問題は、もう少し私も調べてみたいし‥‥‥…。
馬頭:はい、もちろん。
菱山もう少し、突き詰めていきたいと思います。
馬頭:はい。
菱山:しかし、それを要請したこと自身が非常識だと我々は考えております。
馬頭:主査に対して要請したこと自身が、私の考え方は規程,細則に基づくもので、互選で理解しています。
菱山:そういうふうに考えていますので‥‥‥‥。
馬頭:はい。
菱山:大きな声は別にしまして、それも調べますけれども、要請すること自身がおかしいという‥‥‥…。
馬頭:要請すること?
菱山:主査を降りろとか、副査をやりなさいとか、副査の書いたものに連名しろとか、そういうことを要請すること 自身がおかしいのではないかと考えております。
馬頭:はい。
野村:それでは、これで終わります。
馬頭:はい、どうも長い間ありがとうございました。
以上